こんばんわ。世界のユイです。
一番好きな格闘家 武田幸三選手が引退をした。
その男らしさからラストサムライと呼ばれ、また彼は鍛え抜かれた肉体から人々に「超合金」といわしめた程の選手だ。
ローキックとパンチ
、それが武田選手の
ファイトスタイル。
前のめりに、やるかやられるかの命を張る試合にこだわる事が武田選手のあり方。
倒れる時すらも絵になる。
実に男らしい。
そんな武田幸三選手は今日の横浜アリーナで引退を決意した。
年齢問題、他流試合での惨敗、長男の誕生、父親の逝去と経た先に、彼の信条である“命を張る”ファイトスタイルを貫くことができるか疑問が出てきた為の引退であると語っている。
退き際というべきか?武田幸三が武田幸三としてリングに上がれなくなった時、それを武田幸三は許さないだろうと思う。
その時が来たのだ。
長渕剛の再録した「ステイドリーム」で花道に武田幸三は現れ、ラストサムライは最後のリングへ向かった。
対戦相手はアルバートクラウス。
歴代K-1 WORLD MAXチャンピオンの一人。間違いない実力者だ。
今日は一際上半身が大きく鍛え抜かれている。
実に仕上げている。
武田幸三の引退に逆に自身のKO勝利で花を添える位の気迫が伝わる。
ゴングが響く。
始まってしまった。
最後の試合だ。
序盤からローキックに重きを置いてガードを無視の闘いをみせる武田幸三。
クラウスは的確に武田を捉える。
ローキックとパンチで試合を引き寄せたのは奇しくもクラウスの方だった。
武田のテイクダウン。
超合金が壊れる音がしたようだった。
終盤、頭部へのダメージがかなりの影響で視線が飛び、突然立つこともままならなくなる。
危険過ぎた。
それでも「武田幸三」は立つ。
もはや「選手」ではなく、唯一人「武田幸三」そのものだった。
度重なるパンチにより両目の視界が遮られた。
それでもなお更に激しい打ち合いに臨む武田幸三。
眼は見えていない。
目頭に熱いものがこみ上げた。
限界だ。
ドクターストップ。
ゴングが響く。
終わってしまった。
最後の試合だ。
格闘家 武田幸三の引退を知らせる鐘の音が開場を包んだ。
試合後マイクをとりファンへ謝辞と共に述べた一言
「生きて家族のもとに帰れます。」
命を張り続けた武田幸三の最後らしい言葉だった。
この人間に出会え、憧れたことを僕は誇りに思う。
「命を張る」
なんて簡単で難しいことだろうか。
毎日毎日僕らは鉄板です。
チャオ